ある年の9月中旬、40代女性が
歯の痛みで来院された。
場所は、左下の奥歯。
普段は痛みは感じないらしく、来院時は痛みは無かった。
しかし、食事中に激痛、また、夜中に疼きで睡眠不足となっており
毎日の生活に支障をきたしていた。
これが、約3ヵ月も続いているらしい。
歯科を受診するも、虫歯等の
痛みとなる原因は特定できなかった。
とりあえず鎮痛剤を処方されたが
効果が無いとのことである。
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とりあえず、痛みが出現するらしい奥歯周辺を
体表から診ることにした。
左右の頬を比べると、左の方が腫れている。
左の頚から肩にかけて
凝りがひどい。
まず、五臓の調整を行った。
調和のとれた心地よい脈へと変化する。
次に、頚の後ににツボをとる。
頚肩のコリが、ほぐれて柔らかくなる。
最後に、左腹部から帯脈(たいみゃく)というツボをとる。
歯痛のある左頬がすっきりしてくる。
以上で、治療終了。
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施術後、肩がとても楽になったとのこと。
しかし、歯痛に関しては、
食事をとる、または夜でないと効果が判定できない。
翌日電話にて
歯痛は、ほとんど消失し、よく眠れたとのこと。
2回目の治療で、痛み完全消失し、治療終了。
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西洋医学から診て
痛みの原因が特定できずとも
東洋医学の視点から、
気血の滞りを見つけ出し、
それを解消することで
痛みは消失することが多いものだ。
平成己丑年壬申月庚子日 処暑