肉体的な活力が旺盛な壮年期をすぎると
次第に身体の勢いは衰えてきます。
霊枢天年篇には、衰え方には順序が存在することが記されています。
◆40歳から白髪が目立つようになります。
◆50歳からは肝の臟の働きが弱り、関連する目の症状が現れます(目の疲れ、老眼、目の乾燥、目がかすむ等)。
また、目以外にも筋・髪に関連する症状が現れます。
筋(こむら返りなどの筋肉の引きつりや痙攣)
髪(ツヤがない、白髪)
◆60歳からは、心の臓が弱ります。具体的には、憂いや悲しみ等の感情が現れます。
また、気血の流れがスムーズさを失うために、ゴロゴロとすぐ横に寝っ転がるようになります。
◆70歳からは、脾の臟が弱り、皮膚がカサカサになってきます。
◆80歳からは、肺の蔵が衰え、よく言葉を間違えるようになります。
◆90歳になると、腎の蔵が衰えて、他の四蔵(肝心脾肺)を養うことが困難となります。
◆100歳になると、五臓の働きすべてが衰え、身体を養えなくなります。形だけが残り、ついには寿命を迎えることとなります。
参照→老化は何歳から?
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五臓の老化の順番は
肝→心→脾→肺→腎
となっています。
40歳を過ぎて、肝の臟に関連する目、筋肉、髪の状態の衰えは、
いわゆる老化のはじまりと捉えることができるでしょう。
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老化には個人差があります。ここで述べている年齢はあくまでも目安です。
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黃帝曰:其氣之盛衰,以至其死,可得聞乎?
歧伯曰:人生十歲,五藏始定,血氣已通,其氣在下,故好走;
二十歲,血氣始盛肌肉方長,故好趨;
三十歲,五藏大定,肌肉堅固,血脈盛滿,故好步;
四十歲,五藏六府十二經脈,皆大盛以平定,腠理始疏,滎貨頹落,髮頗斑白,平盛不搖,故好坐;
五十歲,肝氣始衰,肝葉始薄,膽汁始減,目始不明;
六十歲,心氣始衰,若憂悲,血氣懈惰,故好臥;
七十歲,脾氣虛,皮膚枯;
八十歲,肺氣衰,魄離,故言善誤;
九十歲,腎氣焦,四藏經脈空虛;
百歲,五藏皆虛,神氣皆去,形骸獨居而終矣。