5月12日は福岡県糸島市にある松国自然農学びの場(代表:村山 直通)の集合日でした。
自然農とは、化学肥料や農薬を使わず、自然の力を最大限に活かして作物を育てる農法です。
月に一度の集合日では、午前にその月に必要な農作業を学び、午後から学びの場の維持に必要な作業を行っています。
目次
午前の部
川口さんの言葉
自然農の提唱者、川口由一さんの著書『自然農にいのち宿りて』から、「すき間と本体について」という一節が紹介されました。
【要約】
「すき間」、空間こそが生命の根源であり、生と死の舞台です。
個々の生命は、小さな生命から大きな生命まで互いに繋がり、一体としての営みをしています。
無限の空間と時間はいのちの本体であり、神とも表現されます。
自然農はあくまで手段であり、それを通してもっと大切なものに目を向けなさい。
限られた時間を大切に、心豊かに生き、静かに死にゆく。
他の恩恵を受けながら、自らの力を最大限に活かし、強く優しく、神々しい人生を全うする。
是非とも真の幸福であらねばなりません。
農作業の説明と実習
5月中に行っておきたい農作業の説明を代表の村山さんが実演されました。
水田の苗床:先月種籾を蒔いた苗床の観察
苗床にかぶせた草の間から芽が突き出ている。このまま放置でも良い。
草をはぐ場合は、葉焼けを防ぐため太陽の光が強くない曇りの日か朝夕にする。
ミミズの通った穴で土が浮いている場合は、指でそっと土を圧して穴を塞ぐ。
雑草がある場合は、取り除く。
雑草と稲の見分けがつかない場合は、とりあえず抜いて米がついていれば稲。
抜いた稲はまた植えること可能。
畑:
オクラの種降ろしの実演(点蒔き)。ナメクジが多い場合は、多め(10粒ほど)に蒔いて、草を被せない。
ニンニク:地上部が枯れたら収穫時期。収穫が遅れると薄皮が無くなるが食べるのには問題ない。
サトイモ:雨の日は植え替えが簡単。
その他:各種野菜の生育状況の観察。
今は、たくさんの野菜の種が蒔ける時期です。
午後の部
午後は学びの場の用水路に溜まった泥の取り除きと周辺の除草作業を行いました。雨ということもあり、1時間程度の作業で終了。
感想
田んぼで小さくて可愛いカヤネズミと遭遇しました。何匹も見たので近くに巣があったのかもしれませんね。
今回は、朝から雨にもかかわらず、多くの参加者があり、皆さんとても楽しそうでした。
私はなるべく野菜の種を自家採取しているのですが、いざ種まきの段になって、何の種かわからないものがありました。種を取ったときは覚えていても、いざ蒔く時にわからないのは困りものです。今後は、袋に種の名前を書くようにしたいと思います。
次回の定例集合日
6月16日日曜日9時からです。実習内容は、田植えの仕方、夏野菜の手の貸し方です。