この一月の間、庭でメダカやドジョウを観察するのが日課となっている。
当初の目的は、子供たちの自然観察のためにということであったが、
今では、私のほうが頻繁に水槽へ出向き観察を楽しんでいる。
およそ70リットル程の水槽の中では、
バクテリアをはじめ多くの生物たちの営みがあり
水質が一定に保たれているのは驚きである。
メダカたちへは、特にえさを与えていない。
自然に発生した藻や水面に落ちてきた虫などを捕食しているようだ。
南面の日当たりの良いところなので、水温の上昇を極力抑えるために
日除けは行っているがその他はほとんど手を加えていない。
水の透明度は時に濁ったりはするものの数日で回復してしまう
まさしく水槽の自然治癒力と言っても良いと思う。
個々の生物や植物の特徴をふまえ、
水槽内の水質を保つ力を最大限に発揮させるよう
手助けすることが飼い主の役割だと思う。
このことは、東洋医学と大いに通じるものである。
このような小さなビオトープからでも、
ヒトを診る上での多くのヒントを得ることができる。
平成己丑年庚午月辛巳日 芒種