食物には個性がある

食品にはそれぞれに影響を及ぼす臓腑・経絡があり、体を温めたり冷やしたりする特徴があるのをご存知だろうか。

例えば、甘酒。

味は甘辛で温の性質を持ち、心肝肺胃に関係する。
甘酒は、冷えた体を温め、滋養に効果がある。胃に優しく、体力を消耗した時や虚弱な高齢者には特にオススメだ。

自分が食するものの特徴を知ることで、より養生の質が高まる。

ここに、果物の性質を数例紹介する。【平】とは、寒温の性質がない食物。

案外と、冷え性の人は体を冷やす飲食物をとっていることが多いものだ。

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**********温(体を温めるもの)**********
あんず、きんかん、グミ(微温)、ココナッツ、さくらんぼ、

ざくろ、ネーブル(微温)、干し柿、桃、やまもも

**********涼(体を少し冷やすもの)**********
アボカド、いちご、みかん、オレンジ、ナシ、びわ、マンゴー、ゆず

**********寒(体を冷やすもの)**********
あけび、柿、キウイフルーツ、グレープフルーツ、スイカ、バナナ、パパイヤ、メロン

**********平(特に寒温の性がなく普段から食して良い物) **********
いちじく、梅、かぼす、かりん、グアバ、クランベリー、すだち、すもも、

パイナップル、プルーン、ぶどう、ブルーベリー、りんご、レモン

日本中医食養学会編纂の『現代の食卓に生かす「食物性見表」』から抜粋

一般的な傾向として、夏に収穫できるものや南国産のものは体を冷やしやすい。
バナナは寒性なので、冷え性の人は控える方が良い。
また、加工することで性味が変化することがある。
柿は、体を冷やす性質を持つが、加工して干し柿にすると温性になる。