主訴:微熱 60才代 女性
その他の症状:腹が張る
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1ヶ月前より肺炎を患い、自宅近くの内科にて抗生物質による化学療法を受ける。
現在、肺炎治療は終了しており、投薬は無い。今後の受診予定は無いとのこと。
微熱が継続している。今朝の体温37.1度(平熱は35度)。
とにかく、微熱を治したいということで来院。
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細身で、皮膚の乾燥がみられる。
声に力が無い。
脈は、沈んで細く硬い。
脾の臓の脈が特に硬く感じる。
上腹部が、張っている。
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肺炎とその治療により身体が深く傷ついたと考えられ
気血共に消耗した状態である。
体表観察により、脾の臓の働きを活性化させることで
五臓(肝・心・脾・肺・腎)の調和が取れると判断した。
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施術後、上腹部の張りは消失し、つかえた感じもなくなった。
週に1および2回の頻度で治療を行い。
約1ヵ月で微熱は消失した。
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微熱は、水火のバランスで捉えることが可能だ。
何らかの原因で水を消耗し相対的に火の力が増した状態である。
よって、今回は「水をいかに増やすか」を念頭にツボを選択し、治療を組み立てた。
平成己丑年辛未月癸丑日 小暑