人は気を穀より受く

医食同源と言いますように、ヒトは食べ物によって生命を維持しています。

黄帝内経では、「人は気を穀より受く」と記されています。

人は気によって生かされており、それは常に補充されています。

呼吸を通して天之氣を取り入れ、飲食を通して地之氣が補われます。

天地之気が身体に取り込まれ「元気」となって全身をくまなく循環するからこそ、

それぞれの部位は個別の役割を担うことができ健康が維持されるのです。

では、気の補充がうまくいかなければどうなるでしょうか?

働くための燃料が来ないわけですから、機能不全に陥ることになります。

何となくだるい、元気がない、力が出ない。

痛みと言うよりも、感覚が薄くなる、等。症状にも力がありません。

基本は、栄養のある物をしっかり食することが大事です。

しかし、胃腸が弱っていると、せっかく良質のモノを食していても身体にうまく取り入れられません。

体内を素通りして排泄されてしまいます。

大変残念なことです。

東洋医学では、胃はとても重要な役割を担っています。

ですから、身体を診るに当たっては、かならず胃之氣の状態を把握しておかなくてはならないのです。

8月の後半ともなると、

お盆休み中の飲食の不摂生や冷たいモノの取り過ぎで胃之氣が損なわれて、

胃腸が弱りがちです。

これが、夏バテへと繋がっていくのです。

おへそに手を当てて、冷たい人は要注意ですよ。