大學 朱熹章句 7

トウノバンノメイニイハク、マコトニヒビニアラタナリ、ヒビニアラタニシテ、マタヒビニアラタナリ
湯之盤銘曰、苟日新、日日新、又日新。

殷朝の創始者湯王は、聖人の帝でありました。
自ら沐浴されるタライの縁には、
一句の教の詞が書き記してありました。
これが湯之盤の銘*で御座います。

その意図するところは、
タライといふ者は、湯水の器にして垢を洗い清むるためのものです。
タライを使うたびに、この銘が繰り返し目に入ることになります。
日々に心を新にして自分の徳を磨くように励むことになるのです。

コウコウニイハク、シンミンヲオコス
康誥曰、作新民。

自分の徳を明かにして
民にその徳を施し感化して
明徳に導くに例えています。

シニイハク、シュウハキュウホウトイエドモ、ソノメイコレアラタナリ
詩曰、周雖舊邦、其命維新

この詩の心は周の国も御代久しくなり舊邦となってまいりました。
聖人文王の御代に至て
天より仰せ付けらるる時節となり
大いに政道が明かとなり
人々の徳もたちまち新になりました。

コノユヘニ、クンシハソノキョクヲモチイザルトコロナシ
是故君子無所不用其極。

有徳の君子は其肝要の至極を用いるのです。
自ら徳を明かにして人を新にするを極と謂い
至善の極(いたり)であります。

有徳の君子は其肝要の至極を用いるのです。自ら徳を明かにして人を新にするは極であり至善の極であります。

右傳之二章、釋新民。

銘*心に刻みこんだ戒めなどの言葉。

平成庚寅年 立秋